働いている女性であれば、「出産手当金」というものをご存知なのではないかと思います。妊娠すると、出産までに産休と呼ばれている産前産後休暇を取って仕事を休むことができますよね。この時に貰えるのが出産手当金なのですが、いつ貰えるのかということはご存知ですか?産休に入ってそのまま退職したいと考えている方の場合には、いつ貰えるのかということは重要になってきます。
そこで、出産手当金はいつ貰えるのか、確認していきたいと思います。
そもそも出産手当金ってなに?
「出産手当金」とはどのようなものなのか、簡単にまとめておきたいと思います。仕事をしている女性が妊娠すると、産前産後休暇を取得することができますが、この間はお給料がもらえないという職場がほとんどです。そうなると、生活に影響がでてしまいますよね。
このお給料がもらえない産休の間に受け取ることができるお金が、「出産手当金」です。
出産手当金は会社で加入している健康保険から支払われているため、正社員だけではなくパートやアルバイトの方も、勤務先の健康保険に加入していれば受け取ることができるものです。
出産手当金はいつ貰えるの?
では、この出産手当金はいつ貰えるのでしょうか。産休中の生活費を賄うために支給されているようなイメージがある出産手当金ですが、実は意外と支給には時間がかかります。
出産手当金を貰うにあたり申請が必要になりますが、その申請には2種類存在しています。産前分と産後分、2回に分けて申請する方法と、産前産後分を同時に申請する方法があります。
それぞれの支給までの期間には少し違いがありますので、その点をチェックしていきましょう。
産前分と産後分を分けて申請した場合
産前分と産後分を2回に分けて申請する場合には、まとめて申請するよりも少し早く受給することができます。大体の場合、出産後約1ヶ月程度で支給がありますが、これは出産予定日通りに赤ちゃんが生まれてきてくれた場合です。
もし予定日を過ぎてからの出産となった場合には、その分減額されることになります。減額されたとしても、お金のことより赤ちゃんが元気で生まれてきてくれることの方が大切なので、そのあたりを気にする方は少ないかと思います。
産前分と産後分を同時に申請した場合
産前分と産後分を同時に申請する方法は、今のところ主流となっている方法です。この場合には、産後56日が過ぎてから申請することになるのですが、実際に支給されるのは出産後約2ヶ月~4ヶ月程度経過してからとなります。このように、同時に申請する場合には、支給までかなりの時間が必要になってしまいます。「産休中の生活費等は、出産手当金で何とかやっていこう!」と考えている方は、注意が必要です。大体3ヶ月後くらいに貰えるというように考え、お金のやりくりを行うことが大切になります。
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h2>出産手当金は、退職後でも貰えるの?
出産手当金は退職後でも貰えるのかどうか、気になりますよね。2007年の4月までは、退職してから半年以内の出産や健康保険の継続などがある場合に、出産手当金を受け取ることができました。
ですが、2007年の4月からは、退職後には出産手当金を受け取ることができなくなっているのです。
ところが、以下の条件を満たすことで、退職後に出産手当金を受け取ることが可能です。
- 退職まで健康保険に1年以上継続して加入し、保険料を支払っていること
- 出産日または出産予定日から42日以内に退職していること
- 退職日に出勤していないこと
これらの条件を満たしていれば、退職後でも出産手当金を受け取ることができます。
産休に入り、そのまま退職しようと考えている方は、「出産日または出産予定日から42日以内に退職」という条件に関して注意しておく必要があります。退職日をいつにするのかをしっかり計算しておかなくては、出産手当金を受け取ることができなくなってしまいます。
おわりに
出産手当金は産休中の生活を助けてくれるお金ですが、支給される時期は意外と遅いことがお分かりいただけたかと思います。出産手当金だけに頼らず、ある程度蓄えを作っておかなくては生活が苦しくなることもあるかもしれません。日頃からお金の管理をしっかりとしておきたいですね。
参照サイト
出産手当金について | よくあるご質問 | 全国健康保険協会